物語の結末やいかに？ - ハワイ不動産ブログ

数年後、過去を振り返った時

「この不況下で犠牲者ぶってばかりで時間を無駄にしてしまった」と思うのか
「思い切って行動し一生に一度のチャンスをものにした」と思うのか、どちらでしょう？

ユヴァルノアハラリは著書Sapiensのなかで語ること、広く信じられている「神話」、虚構が進化の結果いかにして生き残る力を与えたのかを解説しています。多種多様な集団のなかで共通認識を生み、協調性を育て、社会的成長を促す一助になるとしています。これはピラミッドや大聖堂の建築などの大規模プロジェクト、宇宙飛行士の月面着陸、その他にも個々が見事な快挙を成し遂げるプロセスと繋がります。

語ること、物語を当てはめることは重要な能力で、困難を乗り越えたり目標に向かって前進したりするための実践的な手段となります。

また、人はより良い未来を設計するため時間を経験するという独自の能力を有しています。未来を計画し物語に従って行動することで慎重に世界を形成することがきでます。

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昨年12月にオープンハウスである男性とお会いしました。その方は不動産購入の機会を伺いながら好機を待ち続けていました。あいにく2019年はホノルルの不動産価格が軟化せずじまい、今は先行きの不透明感から脱するだろう大統領選挙まで待つというのです。冗談でしょ？と言いたくなります。

現在の新型コロナウイルスによる不透明感、購入には好材料である記録的低金利などをご承知かどうかわかりませんが、それでも大統領選挙の結果を待つのでしょうか？

この方は自分の目標に合った物語を言い聞かせているのでしょうか、または「一定の前提条件が整うまで待つ」ことを口実に行動を起こさないことに言い訳しているのでしょうか？

なぜ家を購入しようとしているのか自分に問いかけてみましょう。理由がはっきりすれば行動を起こしていない言い訳を乗り越えられるかもしれません。

関連記事：「ハワイの不動産購入の心理学とあなたの行動を阻む3つの「P」」をご覧ください。

我々は皆過去の経験の産物にすぎません。そして我々は経験の意味を方向付けることができます。物理学の概念に「観察者効果」と呼ばれる考え方があり、これは単なる観察者がその現象を変える効果があることを意味します。我々はどのように過去を捉えるのか選ぶことができるのです。

過去をどのように解釈するかのよって今日取るべき行動が導かれます。そして今日の行動が我々の将来やアイデンティティを形作るのです。

あなたの「ストーリー」は今のあなたの考え方であり物語です

今現在のご自身が思い描く物語は目標に合ったものですか？それともその物語がご自身を引き止める原因になっていますか？

マイホームを購入したり不動産や株式に投資したりする際は10年、20年のスパンで考える必要があります。2030年、2040年以降に備えて投資するのであって大統領選の年のためにするのではありません。日々のニュースに振り回されないようにしましょう。注意散漫になるような厄介なことは避けましょう。短期的な価格変動は長期的動向のなかの単なる一時的な急変動にすぎません。

100年に及ぶ研究では多くの高齢者が人生においてもっと挑戦しておけばよかったと感じているという結果が出ています。経験は時に安全性を重視しすぎる結果をもたらします。ご自身の価値観や目標に合わせてさらなる挑戦をしてみましょう。一瞬一瞬全ての決断が人生の向上につながるように心がけましょう。ご自身の行動を制限するような信条は捨てましょう。

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「決断疲れ」せずに「コミットする」

ハーバード大学ビジネススクールのクレイトンクリステンセン教授によると、「信条を98%維持するよりも100%固持する方がたやすい」のだそうです。

98%のコミット（力を注ぐ）とはつまりまだ決断していないことになります。より良い判断があるのではとまだためらっている状態です。小さなドーナツをたったひとつ食べよう、もう一杯だけドリンクを飲もう、トレーニングはお休みしよう、退職後の計画は後回しにしよう、大部分は現状維持止まりでしょう。

「今回だけ」という気の緩みによる限界費用はわずかかもしれませんが、最終的な費用は膨大になります。決断を下すには頭を使います。98%のコミットは決断疲れを招き失敗に繋がります。気づかないうちに危険な先行きへと繋がる小さな不注意を正当化してしまいます。

目標に向かって100%身を投じるようにしましょう。これこそが成功の鍵です。目標を達成する人は皆このようにして禁煙したり、健康になったり、老後のための貯蓄や投資を行っているのです。皆このようにしてマイホームを手に入れているのです。

目標に向けて意識的に目的を持った自制心のある行動を取りましょう。

身を投じて目的を持った自制心のある行動を取るのは辛いことでもあります。長期的な利益のための短期的な犠牲も同様です。人の脳は簡単な近道を好むように設計されています。ドーパミンの急激な分泌で壮大な計画が成し遂げられることもあります。半世紀先の老後のための投資よりも新品ピカピカのスマホや車、目新しいものを買う方が楽しいに決まっています。

出来ないと思ってもそれでやりましょう。

自分に合った計画を立てる

まずは長期的な目標を達成しやすい段階に分割しましょう。その道のりを楽しみながら達成出来るように計画しましょう。節目節目で自分にご褒美をあげましょう。住宅を購入しようとする際は事前承認を取って予算を決め、頭金用に毎月の給料の一部を貯蓄に当てましょう。

小さな達成感が自信を育て目標に向かう勢いとなります。

関連記事：「マーケット高値のなかハワイ不動産を買う方法」をご覧ください。

住宅購入のタイミングは大まかに下記の条件が揃ったときが最適です。

家が必要な時　
精神的、経済的に住宅購入の準備が整った時
現実的な価格の気に入った住宅が見つかった時

マーケット状況の良し悪しと言った雑音には耳を傾けないようにしましょう。将来を予言する水晶玉でもあれば別ですが、購入のベストなタイミングとはご自身の長期的目標と一致したときです。

これから…

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不透明感に慣れる－必要な情報すべてを手にする日は決して訪れない

2013年のNature Review Neuroscience誌によると「人は過去の経験と未来を予測するという能力により、未来に起こりうる困難を避けたり逆境に耐える力を付けたりすると同時に望ましい結果を導く可能性を高めることができる」という研究結果が出ています。

しかし、いま起きている世界的な感染症の流行やその拡大を正確に予測できるような過去の経験はありません。また大規模な経済崩壊や景気回復をめざす国及び財務省の巨額を投じる政策に対する過去の経験もありません。

この先6ヶ月、12ヶ月、18カ月の間、感染拡大、経済、金利、住宅価格はどこに向かっていくのでしょうか？予測不能な人の行動や偶然性はどのように作用するのでしょうか？

この類の不透明感は、目標に向かって努力する力を徐々に弱体化させる不安や恐怖心の一因となります。しかし、考えてみてください。

これまで不透明感がなかったことなどあったでしょうか？ある程度の不透明感が消えた直後に経済アナリストが金融市場の向かう方向性を予測したことがありますか？

人は確実性を好みます。原因と結果、白か黒かなど。しかし人生はもっと複雑です。不完全な情報はあれど、必要な情報全てが手に入ることはありません。だからこそ不透明感に慣れていかなければならないのです。そうしなければ前に進むこともできず、何も達成できません。

ジェフベゾスは2016年の株主に宛てたメッセージで「ほとんどの決断は望んでいる約70%程度の情報でなされているだろう。90%の情報を待っていたなら、多くの場合手遅れをなっているだろう。さらにいずれの場合でも誤った決断を直ちに認識し修正することが大切だ。遅れをとったままではいずれ高付くことは確かだが、誤りを上手く修正できれば思ったより低コストで解決できる場合がある。」と記しています。

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未来予想

専門家は未来予想について全く知らないように見受けられます。ダンガードナーは著書Future Babbleで普通の専門家の予想はもはやコイントスよりも当たらないことを解説しています。

2009年の大不況で二つに有力な予想が展開されました。

1930年代の世界恐慌をも超える不況となる。
大規模な景気刺激策が超インフレを引き起こす。

いずれの説も現実にはなりませんでした。アメリカ経済はいずれの予想も回避してなんとか慎重な綱渡りに成功し、歴史的な長期景気拡大を経験しています。

今回の危機でも二つの説が囁かれています。

今回の危機が世界的な不況に発展する
コロナウイルスとそれに続く倒産、差し押さえの波が世界規模で起こる

11月にはワクチンが開発されるかもしれません。2020年5月に始まった急速な景気回復が一応は続き、将来の健康への脅威や経済的打撃に対する社会の耐性を強化することになるでしょう。

これはすべて推測域です。結果は機が熟したときにわかるでしょう。実際には中間地で落ち着くかもしれません。不況の出口はウイルスの封じ込めと普通の生活や消費習慣を取り戻す自信にかかっています。正しい考え方と個人及び集団としての適切な行動を持ってすれば不況から脱出することができるのです。

超楽観主義者と言われればそうですが、私は人が生まれつき持っている力が最終的に勝つと信じています。人は普段の生活と消費習慣を取り戻すため常にクリエイティブな手段を探し求めています。そうしなければ、そんなに長くは社会が持ち鍛えられないでしょう。

これはあくまで私の持論です。鵜呑みにしないようにしましょう。偉そうに言えませんが、私の持論が的中するのは辛うじて50%程度です。

しかし、私が正しいとしたら参加されますか？あなたの持論は？

私はじっと待って様子をみるより、私の持論がどれほど当たるか期待しながら行動を起こすほうが性に合っています。少なくとも持論したがって一貫性ある行動をとっています。無気力よりは良いだろうと思っています。

持論のなかでもっともらしいものを選び、最も実践的な行動とりましょう。理想の結果をイメージし、その結果に向かって努力しましょう。

誤った地図－集団の力

第一次世界大戦下ことです。数百ものドイツ兵がスイスのアルプスで遭難しました。彼らは山中の山小屋で古い手書きの地図を発見します。しかし、彼らには書いてある文字が読めませんでした。

地図が示すルートによると多くの行き止まり、分岐点、ループ状になっている道などがあったにもかかわらず、やがて山から抜ける道を見つけます。後にその地図はスイスアルプスとは全く関係ない地図だったことが判明します。

誤った地図だったということです。しかし、この地図のおかげで異なる意見を丸く収めコンセンサスに至ることができたのです。根気強く、修正を加えながら進んだことで成功することができたのです。

予想が正しいか否かはさておき、ひたむきな努力、未知の世界への勇気ある探究、一貫性のある行動、変化に直面した時の柔軟性をもってすれば、望ましい結果を生むことができます。

ご自身の持論が自己達成的予言となる見込みがあるかどうか考えてみましょう。賢い選択をしましょう。

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現実より怖い「予測される」脅威

物語を変えるのは有効な手段で、望ましい結果をもたらす成功要因です。希望や未来がなければ今日という日もどんよりとした無意味なものになるでしょう。

未来に起こるかもしれない出来事の脅威を感じる時、後に起こる現実は決まって予想したほど悪くはないものです。

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恐怖心ではなく「前向きな用心深さ」

恐怖心はクローゼットに閉じこもった時や人生に待ったをかけた時などの感情です。恐怖心や心配事がある時に良い結果が出るかと言えば、私の場合は「No」です。恐れ慄くのではなく前向きな用心深くなりましょう。

前向きな用心とは行動を起こす前に理論的に考え、戦略的問題解決を考えることです。公共の場ではマスクをすること、運転中はシートベルトをすること、老後のための貯蓄をラスベガスで散財しないことなどです。長期的な目標に向けて前向きで慎重且つ計画的な行動を取りましょう。

今こそご自身の物語を改善する絶好の機会です。このチャンスを上手く活用しましょう。

ジョンアサラフは「自ら挑戦し恐怖心や不安感を払拭する人はより幸福で、活気に溢れ、エネルギッシュに人生を楽しんでいる。」と言っています。

今置かれている状況と目指す状況の間にあるギャップを埋めていきましょう。

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Fighting Foo & Making Hay

我々の祖父母達は1914年から1918年の第一次世界大戦、1918年から1920年のスペイン風邪、1920年から1929年の狂騒の20年代、1929年から1933年の世界恐慌、そしてその後1939年から1945年の第二次世界大戦に耐えてきました。30年の間、さまざまな苦境を通り抜けてきました。

今のご自身の人生がつらいと感じますか？人生は不公平だと思いますか？

「Foo」は意味を持たない代用語でコンピュータプログラミングの分野でよく使われます。Tech & Science Dictionary.com 「The Foo Fighters」は90年代人気を博したロックバンドです。「Making Hay」はチャンスはあるうちに、そのチャンスが他の誰かの手に渡る前に利用するという意味です。 Gramarist.com

人は誰しも挑戦するときがあります。Fighting Foo & Making Hayとは辛い1日を乗り越える際に唱える念仏のようなものです。

私にとっては「文句を言うのはやめて、やるべき仕事を片付けて、試練を乗り越えよう！手元にあるものを使ってベストを尽くそう」という意味です。私にはこれが効果ありです。

良い1日だったと思えるよう日々努力しましょう。ウイルスの収束や大統領選、景気回復、自由な環境が訪れるのを待つのは得策ではありません。ストレスの原因から自分を解き放ちましょう。人生は短く苦しんでいる暇などありません。住みたい世界はあなたが選びましょう。ご自身のピラミッドや大聖堂を建てるための効果的な物語を描きましょう。壮大な計画を成功させマイホームを買いましょう。

ハワイ不動産

よく知られた粗筋は5段階で構成されています。

現状維持
きっかけとなる出来事
結果
結論
新しい現状維持

この一般的な手順はハリーポッター、トイストーリー、バックトゥーザフューチャーなど多くの物語で同様に使われています。

一般的な5つの要素を当てはめると新型コロナウイルスとハワイの不動産物語は下記にように進化します。

昔々、ハワイの不動産はそれはそれは高額でさらに高騰する様相でした。

ある日、新型コロナウイルスがやってきて状況は一転します。観光業は蒸発したかのごとく消えて無くなり、失業率は月へのロケットのように急上昇します。

これにより人々はハワイ不動産の価値が下落し、私たちの知る世界は終わりを告げると考えました。

人はウイルスへの感染リスクを避けるためマスクをし始めます。検査や感染経路の追跡が進みます。治療法が開発され、治療が改善されます。そのうち感染者数が減少していきました。消費活動も元どおりになり、大規模な景気刺激策も相まって自らが引き起こした経済の昏睡状態から目を覚まします。

以来、苦境を乗り越えた我々は新しいスキルを身につけました。まずは国債や株が回復します。私はやや緩やかに回復するため、「帰ってきたカメさん」というあだ名がつけられました。

どんな話になるのかはあなた次第です。どのように物語を描きどのような結末にするのかは意のままです。あなた自身が望む結果を選ぶことができます。あなたが望む結果に向けて最も実践的かつ実現可能で必要な行動をとりましょう。